【水のうを背負い種火を消す訓練に取り組む消防団員ら=伊賀市千貝で(伊賀市消防団提供、3枚とも)】

 春季全国火災予防運動(3月1から7日)の初日に当たる3月1日、三重県伊賀市千貝の阿山中学校とその周辺で消防訓練があり、住民や消防職員、消防団員ら約100人が参加した。草焼きの火が林野火災に拡大する想定で、住民による初期消火から、消防団による延長約800メートルの中継送水、ドローンや防災ヘリによる上空監視などが行われた。

 最初に中学校西隣の運動公園付近で火災が発生した想定で、地元の河合地区の住民がバケツリレーで初期消火を体験。火がのり面に広がった想定で出動要請を受けた市消防団阿山分団の団員たちが、池から中学校までの上り坂を2台の中継ポンプを使って送水し、消防隊とともにのり面へ放水した。

中継用の小型ポンプを操作する消防団員ら=同

 続いて、中学校南側の山林上空を消防団ドローン隊が監視し、延焼した想定のもと、伊賀分団の団員たちが3台目の中継ポンプを設置してホースを延長し、消防隊の化学車とともに山林へ放水。更に県防災航空隊の防災ヘリコプターが上空を監視し、最後に阿山分団の団員たちが背負式消火水のうで種火を消火していった。

 訓練終了後、河合地域住民自治協議会の辻森宗基会長は「3台の中継ポンプを使って水を出すことや、実際に傾斜のある山林で消火活動をするのは大変だと実感した。山林では足元が悪くなるが、身を守り、安全を確認しながら活動に当たっていただきたい」、伊賀消防署の福岡大署長は「林野火災は鎮火までにかなりの時間を要する。農業の際に火入れをする場合は消防署へ連絡し、消火の準備をしっかり整えてほしい」と講評を述べた。

のり面への放水の様子=同

 同市では1、2月とも火災が多く発生し、特に2月は上旬だけで10件を上回るなど、火災多発に伴い市独自に「緊急事態宣言」(2月末まで)も発令。3月は例年、農繁期に向けた準備などで刈り草焼却やあぜ焼きをする人が増えるため、市消防本部では火の取り扱いに十分注意するよう呼び掛けている。

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