【「松」「柘」「原」の3文字が並んでいるように見える松原交差点の標識=伊賀市千歳】
三重県伊賀市千歳の国道25号沿いにある松原交差点で、標識の文字に奇妙な異変が起きている。信号機の柱に取り付けられた縦長の標識には「松」「柘」「原」の3文字が並ぶ。

標識に目を凝らすと、「柘」だけが他の2文字より薄い。更によく見ると、「松」の下に「中」、「原」の下に「植」の文字が透けて見える。表の「松原」の下から、「中柘植」の3文字が浮かび上がっているのだ。この場所から国道を東へしばらく進んだ先にある地名だ。
交差点近くで働く40代男性は、「なんであんなみすぼらしいことしとるんやろ」と日頃から気になっていたという。
なぜ、別の名前が現れているのか。地図情報サービス「グーグルマップ」のストリートビューで過去の画像をさかのぼると、この変化の過程が見えてきた。2013年の画像では、標識は奇麗に塗りつぶされ、下の文字はほとんど確認できない。ところが5年後の画像では、下から文字が浮かび上がり始めていた。
県伊賀建設事務所保全課によると、標識の設置当時、業者が誤った名称で取り付けた可能性があるという。その後、正しい表記にするため上から修正したが、年月の経過とともに白地が劣化し、下の文字が表面に現れてきたとみられる。
伊賀署によると、この交差点に信号機が設置されたのは1970年。管内には上柘植交差点と下柘植交差点はあるが、「中柘植」という名称の交差点は存在しないという。
消されたはずの3文字が、半世紀を経て再び人々の前に姿を見せ始めた。保全課の担当者は「交換に行かなければなりませんね」と話した。
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