【新たなごみ処理施設の建設候補地となった伊賀南部浄化センター(2021年撮影)】

公民連携、市場調査で成立可能性確認

 三重県名張市は7月9日の市議会全員協議会で、公民連携方式による新たなごみ処理施設「(仮称)地域エネルギーセンター」を核とする事業構想案を明らかにした。建設候補地は2024年3月末まで稼働していた同市薦生のし尿処理施設「伊賀南部浄化センター」跡地(約8000平方メートル)。焼却量は1日約200トンを想定し、市内で発生する可燃ごみ約55トンに加え、市外からの一般廃棄物と産業廃棄物計約145トンを受け入れるとしている。

 市によると、候補地は公有地で既存施設の跡地を活用できることなどから選定した。施設の設計や建設などは事業者負担だが、4月から6月に実施した民間事業者へのサウンディング型市場調査で、公民連携方式による事業成立の可能性が高いとの結果が得られたという。

(上)広域図(下)伊賀南部浄化センター周辺図

 施設では、ごみ焼却時に発生する廃熱を発電や熱供給に活用する他、災害時には避難所などへのエネルギー供給拠点としての機能も持たせる。受け入れる産業廃棄物は、木くずや紙くず、廃プラスチックなど家庭ごみと同様のものに限定する方針。

 市は構想案で、隣接する薦原公園を含めた地域振興拠点整備のイメージも示した。

 全員協議会では一部の市議から、「公民連携方式ありきではないか」との指摘や、小学校や保育所が近くにあることを懸念する意見などが出た。

 市は11日に薦原市民センター(薦生)で地域住民向けの説明会を開く。8月下旬に地域との協定締結、9月から10月中旬に事業者公募・選定を目指す。

10月の法定協で構想提示へ

 今回の同市の構想案は、ごみ処理広域化の協議が続く中で示された。現在は法定協議会に伊賀市、名張市、南山城村の2市1村が参加しており、望ましい可燃ごみ処理の事業方式は名張市が公民連携、伊賀市が公設民営、南山城村が外部委託をそれぞれ挙げている。次回の法定協は10月の予定で、名張市は地域との協議や事業者の公募・選定を進めながら、公民連携方式の実現可能性を示したい考え。

 脱退した笠置町を含む4市町村で策定した今年2月の基本構想では、20年間の実質負担額を公設民営約380億円、公民連携約200億円、外部委託約300億円と試算している。

【関連記事】笠置町が法定協脱退へ 三重・京都4市町村のごみ処理広域化(https://www.iga-younet.co.jp/2026/06/02/115072/)

- 広告 -