【マイナンバーカードを使ってタブレット端末で受付をする避難者役の住民ら=名張市百合が丘西5で】

 災害発生直後の避難所運営を円滑に進めるため、実際のマイナンバーカ―ドを使ってアプリによる受付を行う実証実験が2月25日、三重県名張市の百合が丘市民センター(百合が丘西5)であり、避難者役の住民らが、マイナンバーカードやアプリの入ったタブレット端末を使い、氏名などの情報を入力する手順を実践した。

 東日本大震災や能登半島地震などの経験から、避難所に身を寄せた住民の基礎情報を迅速にデータベース化し、効率的な避難所運営が行えるよう、避難所受付アプリを導入していない全国の自治体にデジタル庁が実証実験を打診し、同市の青蓮寺・百合が丘地域づくり協議会が参加することになった。

 この日参加したのは、同庁職員や市職員、避難者役の住民ら約50人。避難者役12人が2か所の受付に分かれ、順に端末で氏名などを登録し、連絡先、同伴者の人数などを入力。薬の服用や妊娠の有無など、配慮が必要な情報も受付役が聞き取りながら入力していった。

 避難者役を務めた男性は「紙に記入していくともっと時間がかかると思う。教えてくれたのでスムーズに入力できた」、別の男性は「実際に災害が起きた時は順調に入力できるか不安もある。音声認識で入力できる仕組みができれば更に円滑になるのでは」と感想を話した。

 同協議会の松田博美代表理事は「当地域で実証が行えたのは意義のあること。便利さも、手法的な課題もあると思うが、今回の実証を踏まえ、住民にとって使いやすい方法に改善していけば」と述べた。

 同庁の担当者は「災害発生時には、必要な物資の把握などのため、避難所と基礎自治体とが確実に連携をとることが大切。今日は受付役が困りごとにも適切に対応できていたが、どの地域でも同じレベルの熟練度で対応できるような取り組みも進めていきたい」とコメントした。

 同庁では今回の実証の結果を踏まえ、各自治体が導入しやすい避難所受付アプリの改善に向けた取り組みを進めていくという。

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