【要支援者役を車椅子に乗せて坂道を上る参加者ら=伊賀市高尾で】

 もし地元に高齢者しかいない時に大災害が来たら―。三重県伊賀市内で最も高齢化率の高い高尾地区で、発災時に支援が必要な住民を救助し、いざという時にどんな支援が必要かを知るための「防災減災訓練」(主催・高尾住民自治協議会)が2月下旬にあり、住民ら約50人が見識を深めた。

 同市の南端に位置する高尾地区の昨年9月末現在の高齢化率は、東隣の矢持地区と並ぶ67・5%。毎年2月ごろに防災訓練を実施しているが、数少ない若者や働き盛りの世代が家を空けることの多い平日の日中を想定し、実践的な訓練に取り組もうと計画。地区役員の多くは消防団員(支援団員)も兼ねており、年配者だけでも要支援者を救助できるか、という課題に取り組むことにした。

 訓練では、地区市民センター近くの急坂上にある民家から高齢男性を車椅子に乗せ、数人で慎重に動かして救出した。実際に人を乗せて坂道を往復する訓練では「後ろに進むと見えないので不安」「タイヤに手や服が巻き込まれないか」「支える側は上りの方がしんどい」など、参加者たちは思い思いに感想を話していた。

 訓練後の振り返りでは、「小場(組・小規模な共同体)単位で助け合えるよう、日頃からの近所づきあいを密にする」「身の回りの道路状況を把握しておく」「訓練に参加できない人にも情報を伝え、小場ごとに考える」「支援を受ける側が少しでもできることをしておく」などの声が上がっていた。

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