【会見で取り組みを説明する北川市長=名張市役所で】

 三重県名張市の北川裕之市長は1月5日の新春記者会見で、「広報なばり」のリニューアルなど今年の主な取り組みを発表した。

 広報なばりのリニューアルは、タブロイド判モノクロの現在の紙面をA4判カラーに改めるもので、若い世代への訴求や保存性の向上などを狙う。4月から。

 市職員時代に広報なばりの制作に携わった北川市長はカラー化について「悲願だった。市民のいきいきとした顔や活動が伝わるようにしたい。予算アップにならない手法で実現したい」と述べた。

 市発注の公共工事を巡る贈収賄事件を受けた再発防止の取り組みでは、インターネットを利用した電子入札の導入に向けた準備を始める。北川市長は「事業者との接触、接点が圧倒的に少なくなる。事件は癒着が大きな根っこだったので、そういう機会を減らす環境を作る面で有益」と話した。これまで随意契約をしていたものなど、一部の入札で2024年度中の導入を目指す。

 市制施行70周年の関連行事では、地元高校生がデザインしたヘッドマークを付けた近鉄電車が2月上旬から2か月程度運行されることや、松明(たいまつ)を「伊賀一ノ井松明講」が奈良・東大寺まで届ける松明調進行事で、臨時列車が赤目口駅から近鉄奈良駅まで運行されることなどを明らかにした。

 他の主な取り組みは次の通り。

▼土産物づくりの一環としてオオサンショウウオをモチーフにした著作権フリー(市民・市内事業者に限る)のキャラクターを3月に制作

▼フィリピンの総合私大「パーペチュアル・ヘルプ大学」と2月に包括連携協定を締結し、教育旅行の誘致や学生間交流などを進める

▼「まちの広報室」として、市民によるSNS投稿が1月開始

▼LINEを活用したeモニター制度を4月に導入

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