【練習する弓道部のメンバー=伊賀市緑ケ丘西町で】

 12月23日から東京武道館で開かれる「第42回全国高校弓道選抜大会」に、三重県代表として伊賀白鳳高校(伊賀市緑ケ丘西町)が出場する。部活動を離れても仲の良い男女23人の弓道部員たちは、3年ぶり5回目の大舞台に向けて練習に打ち込んでいる。

 10月の県予選では上位6校による決勝大会(総当たり)に進出。選手3人の4射ずつの的中数で競う試合で、序盤は3中、4中と的をとらえきれなかったが、「落ち着いて、やってきたことをやろう」と声を掛け合い、後半3戦は7中、7中、9中と追い上げた。勝敗で津工業と並んだが総的中数で上回り、1位を勝ち取った。

「1本を大事に」

 全国大会には、主将の髙田偉臣さん(2年)、副主将の稲葉柾人さん(同)、上村悠陽さん(1年)、小丸恵生さん(同)の4人で臨み、成瀬勇紀さん(同)も補助員として帯同する。1番手を務める稲葉さんが「勢いをつけてチームの良さを引き出したい」と言えば、髙田さんも「稲葉が作ってくれた流れを切らさず、自分が締めくくりたい」と意気込んでいる。

 11月の東海総体は「他県のレベルの高さが身に染みたが、これまで以上に全員が1本1本を大事に考えるようになった」(髙田さん)という。全国大会を控え、選手たちは「悔いの残らない試合をしたい」「結果を出して期待に応えられたら」「他の選手たちの射形も学びたい」とそれぞれに思いを語った。

 「練習や試合だけでなく、生活態度や礼節なども含め、『人としてどうあるべきか』を日々意識することが、必然的に技術の向上につながる」と話す顧問の濵地春男教諭(36)は「最後の1本まで諦めず集中し、自分の射をしてきてほしい」とエールを送っていた。

全国大会に臨む選手たち=同
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