【久田署長(右)から感謝状を受け取る浜田さん(中央)と森山さん=名張市蔵持町原出で】

 法務省職員や警察官をかたる詐欺電話を受けて来店した高齢男性を説得し、被害を未然に防いだとして、三重県警名張署は5月27日、名張市蔵持町原出の携帯電話販売店「ドコモショップ名張蔵持店」に感謝状を贈った。

 同署によると、4月12日午前、市内在住の70代男性が「LINEを始めたい」とスマートフォンを持って同店を訪れた。応対した店長の浜田康行さん(37)が理由を尋ねたところ、男性は「法務省から電話があり、私の個人情報が漏れていて、『不正に口座が使われている可能性がある』『今後LINEを通じてやりとりをしたい』と言われた」などと答えたという。

 浜田さんは「話を聞くと、法務省の職員からの電話が途中で警視庁の警察官を名乗る人物に替わっていたことや、『自宅に帰ってすぐに電話しなければならないから急いで』と言われたことなどから、怪しいと感じた」そうで、詐欺を疑い同署へ相談しようとしたが、男性は「法務省からの電話だから間違いない」と納得しなかったといい、その後も30分ほど説得に努めたという。

 連絡を受けた同署が男性から事情を聴いたところ、電話の相手は、実在しない「法務省サイバーセキュリティー対策室」や「警視庁池袋署のカツラギマサシ」を名乗っており、男性は「LINEの使い方が分からなければ携帯ショップへ行って」「このことは誰にも言わないように」などと告げられていたという。

 副店長の森山将太さんとともに感謝状を受けた浜田さんは「日々さまざまな方が来店されるが、それぞれの背景や理由をきちんと聞かなければお客さまの声に応えられないと感じた。被害を未然に防げたことは良かった」と話し、感謝状を手渡した久田将樹署長は「警察でも検挙・広報に勤めているが、被害はなかなか止まらない。最後のとりでとして、これからも防犯意識を持って市民の財産を守ってほしい」と謝意を伝えた。

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