【議員からの質問に答える岡本市長=伊賀市四十九町で】

 三重県伊賀市議会の9月定例月会議は8日、議員による一般質問が行われた。8月中旬の台風7号襲来時に市内で発生した停電や断水などへの対応について、岡本栄市長は「幸い人命に関わることが無かったという点では良かったが、いろんな機材を生かすことのできる普段からの情報共有が課題だった。教訓を生かして備えていくことが大事」と総括した。

 宮﨑栄樹議員(草の根・無所属フォーラム)の質問に答えたもの。今回の台風では、市南部の一部地域で停電による断水が発生し、計108戸に影響が出た。上津地区では96戸が約27時間にわたって水道が使えず、住民らが日常生活に支障を来した。停電は市内全域で最大4030戸にも及んだ。

 断水への対応について、堀山和弘上下水道部長は「浄水場7か所、その他水道施設も15か所以上で停電が発生し、そちらの対応に追われたことから、一部で給水活動が遅くなったと思われる」と述べ、今後に向けた対策として「停電時におけるバックアップが十分でなかった地域については、発電設備のレンタルなどで対応し、整備に向け次年度予算に計上したい」と答弁した。

 停電に伴う通信障害への対応については、伊藤達彦危機管理監が「市民センターの役割やMCA無線機の取り扱いなどについて、庁内だけでなく地域の方々との情報共有が十分でなかったと考えている。これらを教訓として、通信障害発生時の情報収集・伝達体制に齟齬(そご)のないよう努めていきたい」と述べた。

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