身近な地域を実際に歩いて巡る「てくてく歩記」。まだまだ寒さの厳しい季節ですが、歩いて体を温めるのも良いのではないでしょうか。今回は、名張市東部の滝之原、すずらん台を歩く約6・5キロのコースです。(取材・山岡博輝)【1枚目の写真 滝之原の上出集落】


 朝から曇り空の2月13日、正午少し前に滝之原公民館を出発。風はなく、寒さもそれほどではないものの、念のため上着を携えて歩き始めます。保育所と旧小学校を右手に見ながら、県道滝之原美旗停車場線(692号)を北へ進みました。

 国津神社入り口を過ぎて小波田川を渡り、右手の上り坂へ。少し雪が舞い始めましたが、ほどなくやんだようです。ここは国道からの抜け道にもなっていて、車がスピードを落とさず通り抜けていきました。正午のサイレンが遠くで聞こえ、薄日が差してきました。

 

 
 国道165号が見え、すずらん台の入り口へ。ここから団地上部まではしばらく上りだけになります。再び雪が舞ってきて、風も冷たくなってきました。勾配は急ですが、斜面に植えられたツバキの赤い花が気分を癒やしてくれます。そんななか、目の前の街路樹に鳥が飛び込んでいき、ちょっと驚かされました。
【すずらん台入口の土手に咲くツバキ】
 
 すずらん台西2番町にさしかかり、大通りから北西方向へ。上りで体は温まってきましたが、雪は次第に大粒になってきました。軒先のパンジーやスイセンが、雪に混じって視界に入ってきます。団地の北辺に沿って歩いていくと、右手遠くにつつじが丘の団地が見えました。
 
 ゴルフ場跡地の入り口から伊賀市の青山方面を眺めて小休止。途中から折れて中通りへ歩を進めると、ちょうど路線バスが到着しました。ほぼ坂を上り切るとバスの転回場があり、少し上って団地の中を取って返していると、ようやく雪がやんできました。気温が上がり、あちこちで屋根の雪がドサッと落ちる音がしました。
【すずらん台の団地内を走る路線バス】
 
 地区市民センター前の十字路から南へ。今度は坂を下って滝之原へ戻ります。坂の途中からは、左手にすずらん台の住宅、右手に滝之原の上出集落が望めました。坂を下りきると、上出小場集会所の入り口で、古い木の電柱に下がった半鐘に目が止まりました。
 今度は西に進路を変え、ゆるやかな下りに。「マムシ注意」の看板にはドキッとしましたが、ゴールはもうすぐ。まだ日は高いのにカラスが何羽も鳴いています。道端のシュロの陰に、しぼんだカラスウリが数個ぶら下がっていました。民家から道に張り出した枝垂れ梅のつぼみは、まだまだ固いようでした。
 
 信号交差点に出て、出発からちょうど2時間後、出発地点に帰ってきました。歩数計は1万1350歩でした。隣り合った農村部と住宅団地をぐるりと巡るルートで、アップダウンがあり景色も変化に富んでいます。
 
 
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名張市東部の滝之原、すずらん台を歩く約6・5キロを開く

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