【風船を飛ばす新成人たち=伊賀市川合で】

 民法改正で成人年齢が18歳に引き下げられてから初の「成人の日」を前に、三重県伊賀市では1月8日、中学校区別に9か所の会場で最後の20歳成人式が開かれた。同市では移行期間として、今年は19歳が3月19日、18歳が5月4日と3つの年齢別に式を実施する。

 この日、午後1時から各所で式典が始まった。参加対象者775人のうち593人が出席し、前年と変わらず出席率は76・5%となった。

歓迎の演奏をする阿山あかまつ太鼓のメンバー

 阿山中学校区のあやま文化センター(同市川合)では、和太鼓グループ「阿山あかまつ太鼓」が入り口前で演奏し、新成人を歓迎。参加した40人は中学時代の恩師らのメッセージ動画を視聴し、思い出に笑みを浮かべていた。新成人代表として登壇した大学生の宮杉葉月さん(20)は「こうやってあいさつできるのも、ともに3年間歩んできた仲間や、大切に育ててくれた家族のおかげ」と感謝を述べた。

 岡本栄市長はビデオメッセージで「皆さんは人生の大きな節目を迎えている。一人ひとりが夢に真剣にチャレンジし、勇気をもってこれからの人生を歩んでいけるよう、心からエールを送る」とコメントを寄せた。

メッセージ動画を視聴する新成人たち

 式典終了後は記念写真を撮り、カウントダウンの掛け声とともに風船を空に放った。実行委員の中西翔英さん(20)は「懐かしい思い出に浸ることができた。皆が別々の道を歩み成長した姿で、恩師を含めて再会できることを心待ちにしている」と思いを語った。

 18歳成人式の実施について、新成人からは「18歳だと久しぶりという感覚がないので、再会に喜べない」「5月は振り袖だと暑そう」といった意見の一方、「何歳になっても集まって盛り上がれるならいいのでは」との声もあった。

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