【販機で扱う商品を手にする浩一さん】

 自家焙煎したコーヒー豆を販売する「豆一珈琲」(三重県伊賀市阿保)では今年4月中旬、数種類の豆や粉などが購入できる自動販売機を店舗脇に設置した。店頭営業は週末が中心で、いつでも購入できるようにとの配慮から生まれたが、焙煎後の鮮度を極力保ち、良い状態で販売できるよう心掛けている。

 古民家を改修し、店主の内藤扶基さん(55)、浩一さん(57)夫妻が2019年11月に開業。アフリカ、東南アジア、中南米の豆を選りすぐり、店頭で常時十数種類を扱っている。営業時間内に来店しづらい顧客のこと以外に、コロナ禍で非接触型の販売方法を望む声も聞いていたという。

 自販機では、ガラス容器入りの豆と粉(いずれも80グラム、130グラム)の他、水出しアイスコーヒーパック、ドリップバッグも販売。鮮度を考え、在庫はあまり置かないそうで、豆の種類ごとのコメントをメモで添えている。

 自販機のラッピングには、亡き愛犬「なつ」の写真も。以前から夫妻を良く知る人たちに可愛がられ、現在も自販機の〝看板犬〟を務めている。夫妻は「良いものは良い、と伝えていくのが私たちの仕事。今後は、自販機で買ってくださった方の声も届けてもらえる仕組みを考えたい」と語っていた。

 問い合わせは同店(080・6917・0360)まで。

2022年9月10日付827号12面から

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