三重県は12月20日、名張市夏見の農業機械メーカー「タカキタ」の工場敷地内駐車場でフッ素による土壌汚染が発見され、同社から届け出があったと発表した。

 県によると、同社が造成工事に向けて自主的に広さ3440平方メートルの土壌の調査を実施したところ、29地点のうち4地点から県生活環境保全条例で定められた基準を上回るフッ素とその化合物が検出された。超過は最大で基準値の2・25倍だった。

 届出を受け、県伊賀地域防災総合事務所が20日に現地調査。汚染が確認された場所はアスファルト舗装で容易に雨水が浸透しないため、汚染された土壌の飛散や流出のおそれがないと確認したという。

 また県は同社が実施した地下水の調査の結果、基準を超えるフッ素が検出されなかったことから、「直ちに周辺地域の生活環境に影響はない」としている。
 
 同工場では塗装前処理施設でフッ素を含む薬品を使用しているが、土壌汚染が確認された場所周辺で漏洩事故などはなく、原因は分かっていない。同社は、汚染土壌の掘削除去を検討しているという。

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