【創立150周年記念の野球教室で児童たちの前で投球する桑原さん=名張市丸之内で】

 創立150周年を迎えた三重県名張市丸之内の市立名張小学校で10月14日、記念式典などが催された。卒業生で元阪神タイガース投手の桑原謙太朗さん(37)による記念の野球教室や、伊賀地域などで活動する楽団のコンサートがあり、参加した児童や関係者らが歴史ある学校の節目を祝った。〈YouTubeで動画(https://youtu.be/jh6Tj0RSuAs)〉

児童に投球のこつを伝える桑原さん=同

 桑原さんは名張小4年の時に地元少年チームで野球を始め、2007年のドラフトで横浜に入団し、オリックスを経て15年に阪神へ移籍。17年に最優秀中継ぎのタイトルを獲得するなど活躍し、21年に現役を引退した。

 校庭で開かれた野球教室は5、6年生が対象で、計152人が参加。児童たちはストラックアウトに挑んで桑原さんから投球のこつを教わった後、「勝負飯は」「真っスラはどうやってできたの」などさまざまな質問を投げかけた。

 現役時代に心掛けていたことを聞かれた桑原さんは「『心残りが無いようにやりきろう、プロ野球選手になった以上は』とずっと心掛けて14年間やりきった」と語った。

帽子やリボンなどを身に着けディズニー曲を演奏する「ワコーズ・ウインド・オーケストラ」=同

 体育館であった式典には、全校児童や地元住民ら約600人が参加。記念事業の経過説明などの後、同小の卒業生も所属する「ワコーズ・ウインド・オーケストラ」が楽器紹介を交えながらクラシック曲やスタジオジブリ、ディズニーの映画音楽などを演奏した。

 途中で同小の校歌も演奏し、会場の全員が1番から3番まで元気に歌った。校内でアンケートをとって決めたリクエスト曲として、人気歌手adoさんの楽曲でアニメ「ワンピース」の映画主題歌「新時代」が披露されると、児童たちは歌詞を口ずさんだり手拍子をしたりして盛り上がった。

 同小は、1873年に梁瀬学校として開校。1954年の市制施行に伴い、現校名になった。現在は432人が通っている。式典の最後のあいさつで、廣岡茂斉校長は「一期一会、みんな今日は本当によい出会いができた。今日のこの思い出を、ずっと心の中に残してくれたらうれしい」と子どもたちに向けて語った。

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