【消毒液の寄贈で感謝状を受け取った田山常務(右)と伊賀白鳳高の生徒=伊賀市四十九町で】

 県立伊賀白鳳高と伊賀市に本社を置く製薬会社「中外医薬生産」は2月10日、同市教育委員会を通じて共同企画した携帯用アルコール消毒スプレー「プッシュマイル」を地元の市立中10校に通う生徒約2200人に寄贈した。

 寄贈したのは1本100ミリリットル入りのミニボトルで、価格は税込み495円。2020年度から経営科の実践授業として商品企画・開発やプロモーション活動に取り組み、商品名は生徒たちが「コロナ禍で頑張る人の背中を『プッシュ』し、『スマイル』にする」という思いを込めて名付けた。

 取り組みのきっかけについて、同社の田山林太郎・常務取締役(42)は「コロナ禍で学習機会の制限が続いているのを目の当たりにし、地域の子どもたちのためにキャリア教育はできないかと白鳳高に相談し、快く了解を頂いた」と説明。「オミクロン株の感染拡大で休校となる学校も出ており、依然厳しい状況。今回の取り組みが役に立てばと寄贈させてもらった。市中感染の拡大が少しでも抑えられ、受験・進学を控えたこの時期に生徒の皆さんが笑顔で次のステージに進んでもらえたら」と話した。

 この日、岡本栄市長から感謝状を受け取った同高3年の岩井穂乃花さん(17)は「ポスターや動画の作成では著作権の問題があって結構難しかった」と振り返った。同社によると、昨年5月に販売を開始した「プッシュマイル」のミニボトルタイプは市内の一部小売店で取り扱っている。

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