【作品を紹介する有馬さん(右)と茶木さん】

 住んでいる場所にちなんで「9ちゃんスマイル」と名付けたビニールハウスの工房で、モウソウチクに文字や絵柄を彫って竹明かりを作っている、三重県名張市つつじが丘北9番町の有馬康雄さん(77)と茶木照秋さん(72)。互いの自宅近くにある憩いの場で、共通の趣味を思い思いに楽しんでいる。

 昨年、知人から頼まれて色紙立てを作り、余った竹の使いみちに悩んだ茶木さんが、近所に住む有馬さんに相談したところ、「竹明かりを作ってみよう」という話になった。竹用ドリルを購入し、家にあった彫刻刀や小刀を持参して夏ごろから竹明かりを作り始めた。

 ビニールハウスは3年ほど前、有馬さんが畑の横に農業用として建てたもので、机や椅子を持ち込んで近所の人たちとお茶を飲んだり歓談したりする場所にも使っていた。道具は共有もするが、必要に応じて自作することもあるそうで、LED照明は太陽光発電の装置も備えている。

 文字や模様はドリルで点々と穴を開ける方法もあるが、彫刻刀や小刀で線状に仕上げる描き方が中心で、「どんどん夢中になっていった」2人。有馬さんは絵と文字を組み合わせた作品が多く、茶木さんは「笑顔」をテーマに、自身で考えた顔絵文字などを入れた作品に打ち込んでいる。

 「竹は縦に繊維が通っているので加工が難しく、細かい箇所が欠けないよう注意が必要」と話す2人は「今後も2人で、ああだこうだ言いながら制作を続け、良い作品ができたら喜びを分かちあいたい。もし竹をご提供頂ける方がいればありがたい」と笑った。

 問い合わせは有馬さん(080・1626・8836)へ。

作業の様子

2024年2月9日付861号6面から

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