【大雨による増水の影響で波打つように損傷した坂の下橋=名張市安部田で】

 6月3日午前6時ごろ、三重県名張市安部田の宇陀川に架かる「坂の下橋」(市道坂ノ下丈六線)が曲がっていると、住民から市に通報があった。前日の大雨による川の増水の影響で橋脚が傾いたためとみられ、市は橋を通行止めにした。復旧の見通しは立っていない。

 市維持管理室によると、橋は鉄筋コンクリート製、全長56メートル、幅2・5メートルで、橋脚は2本。1955年に完成し、近隣住民の生活道路となっていた。2018年の定期点検では、異常はなかったという。

 橋梁部は2か所に亀裂が入り、波打つように曲がっている。橋の下流側には水道管が取り付けられており、支持金具の一部が破損したため応急補強を施した。漏水などの被害は出ていないという。市は「今後、専門家と協議し対応を検討したい」としている。

 国土交通省が公開しているデータによると、宇陀川の水位は安部田の観測所で2日深夜、氾濫注意水位に迫る最高3・39メートルに達していた。

2本の橋脚の間に2か所の亀裂が入った坂の下橋=同
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