
講員らは、1か月前に山からヒノキを切り出し調製した5荷のたいまつと供物を携え、同日午後1時すぎに極楽寺(同市赤目町一ノ井)を出発。南東方向へ10分ほど歩いた一行は、かつてこの地に住み、田地を東大寺へ寄進したと伝わる道観長者をまつる「道観塚」の前で道中の無事を祈った。
道観塚と向き合った清水講長は「私たちは日々精進し、今日まで伝統を守ってきました。たいまつを作った樹齢100年を超すヒノキは、先人が植え育てた誇りです。今後とも一ノ井の里や名張が安泰に栄えますように」と誓いと感謝の言葉を述べた。
名張から東大寺へのたいまつの調進は700年以上の歴史があるとされ、3月12日の調進行事では、同寺から徒歩やバスでたいまつを東大寺へ運ぶ。