【6月25日に初会合があった「名張市未来のよりよい学校の在り方検討審議会」=同市役所で】

 子どもの数が減少する中、三重県名張市の小中学校の教育環境整備などについて話し合う「市未来のよりよい学校の在り方検討審議会」の初会合が6月25日、市役所(鴻之台1)で開かれた。市教育委員会は2036年度までの児童生徒数推計を明らかにし、10年後には現在より約4割減少する見通しを示した。

 審議会資料によると、市内の児童生徒数は26年度の5209人(小学校3312人、中学校1897人)から、36年度には3134人(小学校1916人、中学校1218人)へ減少する見込み。10年間で39・8%減となり、ピークだった1991年度の1万762人と比べると約3割の水準となる。市教委によると、2032年度までの推計は既に出生している子どもの実数を基に算出しており、それ以降は同水準が続いたと想定して算出しているという。

 小学校別の減少傾向には地域差があり、比奈知、錦生赤目、つつじが丘の各小学校では児童数の減少率が6割を超える見通し。特につつじが丘小は、市内で2番目に多い423人(26年度)から36年度には129人まで減少する見込みとなっている。一方、名張小は微減にとどまり、箕曲小は増加する見込みという。

名張市児童生徒数推移(推計)

 学級数の推計では、小学校14校のうち、10年後に全学年で複数学級を維持できるのは名張小のみ。薦原小とすずらん台小では複式学級(2学年で1クラス)が生じる見通しで、中学校でも南中で単学級(1学年1クラス)となる可能性があるという。

北川市長(右)から諮問を受ける園部准教授=同

 審議会は、学識経験者や地域づくり組織の代表、小中学校の校長、保護者代表、公募委員、商工会議所関係者ら計13人で構成。北川裕之市長は委嘱状の交付後、委員長に選出された園部友里恵・三重大学教育学部准教授に対し、①少子化を踏まえた子どもの学びと育ち②望ましい市立小中学校の規模および配置③義務教育期間を見通した市立小中学校の体系④公共施設との複合化・共用化または集約化⑤地域や社会との連携・協働――の5項目について諮問した。園部准教授は「専門的な立場に加え、保護者としての視点も持ちながら、精いっぱい努めたい」とあいさつした。

 協議の中で市教委事務局の担当者は、統廃合ありきではないことを強調し、空き教室を保育所や学童保育、地域活動の場として活用する「複合化」などの考え方についても説明。委員からは、子どもたちが多様な人間関係の中で学べる環境づくりの重要性や、教員数の減少が教育の質に与える影響を懸念する意見などが出された。

 審議会は今後、市民アンケートなどを通じて意見を集約しながら計8回開催。27年10月をめどに答申をまとめ、市の基本計画策定につなげる方針。

 同市ではこれまで、08年3月に長瀬小と比奈知小、14年3月に滝之原小と比奈知小、国津小とつつじが丘小、錦生小と赤目小をそれぞれ統合。20年4月には、桔梗が丘中学校を旧名張桔梗丘高校の跡地に移転し、校区を再編した。

※この記事の写真撮影は、株式会社ユーで職場体験学習に取り組んだ市立赤目中2年の上森健太郎さんと西元菖太郎さんが担当しました。

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