【伊賀市議会議場=同市四十九町】

 三重県伊賀市議会の予算常任委員会は6月22日、一般会計補正予算の質疑があり、福村教親市議(64)=新政会=は市が規定する条例がないのに市営住宅駐車場の使用料を違法に徴収していた問題の過誤納返還金について取り上げた。同問題の発覚や対応方針を巡っては、市が4月21日に議員全員協議会で説明したが、返還債務の時効に対する2つの考え方や法的な解釈は一度も示してこなかった。

 質疑では福村市議が法的根拠や市の解釈などについて市の考えを問うた。住宅政策課長は「駐車場の設置条例がない中、(入居者は)行政財産の目的外使用として使っていたという考え方になる。行政財産は公法上の関係になるので、返還請求権は目的外使用の使用料が『転化』したものと考えることができる」と説明した。

 返還期間が5年になる理由については、同課長が「地方自治法を適用すると、民法の時効の援用(効力を発生させる意思表示)ではなく、5年の経過で時効が発生することになる」と答えた。討論では福村市議が「他の自治体では市の責務を重く受け止め、10年あるいはそれ以上遡って返還した事例もある」と指摘。自治体の法解釈の違いで「不公平があってはならない」と意見を述べ、市に対し「説明が不十分で明確だったとは言い難い。もう少し時間をかけて検討すべきだった。なぜ5年と判断したのか、納得できる説明責任を果たすべき」と注文を付けた。

 同市の補正予算には市営河合団地の現入居者15人と既に退去した6人の計21人に対し消滅時効が発生しない最大5年分を遡って返還するため関連経費約168万円を盛り込んでいる。同団地は2005年と09年に建てられた2棟計18戸で、市は1戸に駐車場1区画の使用を許可し、月額2千円を徴収していた。

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