【ハウス内で商品を手にする津田さん=伊賀市阿保で】

 「大粒で糖度が高い果実を目差す」。イチゴ農家として作業に精を出すのは、三重県名張市柳原町の津田彰史さん(44)。今年は収穫量も増え、うれしい悲鳴を上げている。

真っ赤に実ったイチゴ

 5年前、脱サラし、宮古島に移住。ところがコロナ禍で働いていたホテルが休業し、仕事を失くした。その時に経験したマンゴー農家での手伝いがきっかけで興味を持ち、「農業に携わろう」と名張に戻ることにした。

 三重県の農林水産支援センターに相談したところ、勧められたのがイチゴの栽培だった。伊賀市の「TomiBerryいちご農園」で修業し、ノウハウを学んだ。同市阿保の田んぼを借りて2022年7月に整地。10月にはハウスを完成させ、独立した。地域に根差す思いを込めて農場を「アオイチゴ」と命名した。23年1月からは直売所も始めた。

 津田さんが手掛けるのは「よつぼし」「かおり野」「おいCベリー」「もういっこ」の4品種。約1600平方メートルの土地に7棟のハウスが並び、減農薬栽培で育てている。日中20度ほどの温度に調整されたハウス内で葉かき、摘果、脇芽取りなどの管理をほぼ毎日徹底して行ったことから、今年は糖度も収穫量も前年を上回っているという。

 特に主力となるよつぼしは、「サイズが1粒約50グラムの5Lサイズ」「奇麗な果形」「完熟でつやのある真紅色」の条件を満たすものを「壱番星」と名付けてオリジナルブランド化。既に予約枠が埋まるほどの人気だという。

 「農業は初めてだったが、我が子のように愛情をかけて育てることで、おいしいイチゴができ、喜んでもらえるのがうれしい」と津田さん。情報はインスタグラム(@ao_strawberry)で発信しており、「もっと規模を拡大して、食育につながる教育も採り入れたイチゴ狩りをしてもらえるようにしたい」と更に夢が広がっている。

2024年2月10日付861号7面から

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