【穴窯内に作品を並べ焼成の準備を進める小島さん=伊賀市丸柱で】

 12月2から7日まで三重県名張市新田の堤側庵ギャラリーで2年ぶりの個展を開く伊賀市丸柱の陶芸家、小島憲二さん(69)。伊賀に移住して四十数年、常に「今までに見たことのない表現ができれば」と土やまき窯に思いを込めてきた。

 愛知県出身で、備前の小西陶藏氏に師事。伊賀の窯業会社で作家活動も兼ねながら勤務し、独立した1979年に丸柱で窯を開いた。2年に1度の同ギャラリーでの個展や、都市圏の百貨店などで定期的に作品を展示しており、国外にも愛好家が多いという。

 「時代や家庭環境が変わっても、伊賀焼はずっと使われ続けていく」。伊賀陶芸会の会長として、伝統を継承していく難しさも感じつつ、伝統的な伊賀焼窯元と若い陶芸家たちのつなぎ役も担い、「新旧それぞれが両輪となって伊賀を盛り上げていけたら」と願う日々だ。

 同ギャラリーで7回目となる今回の個展には、花器や皿など50、60点ほどが並ぶ。穴窯に火を入れるのは11月20日の予定で、焼成は4昼夜、約100時間に及ぶという。小島さんは「どんな器が出てくるのか、お楽しみに」と期待を込めて話した。

 時間は午前11時から午後6時まで。入場無料。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・65・3002)へ。

2022年11月19日付832号11面から

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