

地元の「伊賀一ノ井松明講」(清水重達講長)が、お水取りの行われる毎年3月12日に、翌年使うたいまつを寄進しているもので、700年以上の歴史があるとされる。近年は講員の高齢化などもあり、名張青年会議所のOB組織「春を呼ぶ会」や地元の高校生など、若い力も加わって伝統が守り継がれている。
この日は朝から、同寺南方の通称「松明山」から樹齢100年ほどのヒノキを切り出し、法要を営んだ後、長さ36センチの丸太にしてなたなどで皮をはぎ=写真2枚目、板状に加工していった。昨年も調整作業に参加した、名張高2年でサッカー部に所属する東侑星君(17)は「大事な行事・作業に関われてうれしい。これから先も後輩たちが頑張ってくれると思う」と話した。
3月12日には、講員らの一行が早朝に同寺を出発して徒歩で奈良県境を越え、東大寺までたいまつを運ぶ。