三重県の伊賀市と名張市の消防連携・協力協定に基づく初めての水難救助合同訓練が6月29日、伊賀市岩倉の木津川であった。参加した伊賀・名張両消防署の隊員計約30人は技術の向上と連携体制の構築のため、泳法と救助用ボートの操作に取り組んだ。

 水流に対する泳法の習熟では、隊員たちが万一の落水時に備え、流れに逆らわず足を下流に向けて水面に出し前方の障害物を排除しながら自己防衛する「ディフェンシブスイム」に挑戦。安全に泳げる場所ではクロールの姿勢で到着地点を見失わないよう水面から顔を上げて泳ぐ「アグレッシブスイム」で移動した。更に下流側では隊員を要救助者に見立て、ロープを投げ込んで川岸に寄せる訓練も実施した。

 両消防本部によると、過去5年間に発生した水難救助の件数は伊賀市で16件、名張市で11件。昨年は伊賀市で0件、名張市で3件あった。

- Advertisement -