【感謝状を手にする(左から)山本支店長、笠井さん、伊藤さんと中村署長=伊賀市四十九町で】

 三重県警伊賀署は6月22日、詐欺被害を未然に防止したとして伊賀市上野恵美須町の百五銀行上野支店(山本英司支店長)とパート行員の笠井千佳さん、行員の伊藤光二さんに感謝状を手渡した。

 同署などによると、市内の60代男性が自分名義の口座から現金50万円を振り込むため、今月1日午後2時ごろに来店。応対した笠井さんに振込方法を問い合わせたが、振込先などが判然としなかったため、退店した。男性は約40分後に再び来店し、振り込みの目的などを尋ねた笠井さんに「SNSで知り合った外国人女性の資産を受け取るための手数料」と答えたことから、詐欺だと確信。上司の伊藤さんに相談し、連携して警察への通報など適切な対応で被害を未然に防いだ。

 笠井さんは当時の様子について、男性が最初の来店時に実在しない銀行名を振込先と説明するなど「つじつまが合わない」と違和感を覚え、再来店時に「思い切ってお話を聞かせて頂いた。被害を防げて安堵している」と振り返った。昨年12月にも同様の詐欺で顧客が被害に遭うのを防いでおり、同署が笠井さんに感謝状を贈るのは2回目だ。

 中村勇索署長は「まさに窓口が最後の砦。今後とも皆さんの眼力で被害を防いでほしい」と功労を称えた。

- Advertisement -