【森永代表(左端)と俳句カードゲームを楽しむ体験会の参加者=名張市元町で】
三重県伊賀地域の教員らでつくるグループ「せんせいの句会」は6月20日、開発した俳句カードゲーム「THE kukai」を全国の子どもたちに届けようと、クラウドファンディング(CF)を始めた。2024年に伊賀・名張両市の小中学校全クラスへゲームを寄贈した実績を踏まえ、活動の輪を広げる。
同グループは21年に地元の教員らを中心に結成。俳聖・松尾芭蕉のふるさととして知られる伊賀市では、俳句が夏休みの宿題として親しまれる一方、「難しい」「苦手」と感じる子どもも少なくないという。そうしたイメージを変えようと考案したのがこのカードゲーム」だ。
2音のカードで句を完成
17音のうち2音が空欄になったお題に手札の2音カードを組み合わせて句を完成させるゲームで、互いの解釈や思い浮かんだ情景を語り合うのが特徴。これまで学校や学童保育、地域イベントなどで約50回の体験会を開いてきたという。
CF開始に合わせて名張市元町のコワーキング施設「フラットベース」で開かれた体験会には、名張小学校6年の男児やその保護者らが参加した。
「○○抱きしめて駆け抜ける夏の雨」とのお題に「ゆめ」「ゆび」「いろ」などのカードが並び、「目標に向かって走っている」「けがをした指を押さえて走っている」など参加者それぞれが異なる情景を披露した。進行役の「こんなん言ったらどうかなと思うことでも、たくさん言ってもらった方が解釈が深まる」との呼び掛けに、参加者同士の会話が弾んだ。
参加した男児は「いろいろ考える心理戦みたいで楽しかった。自分の気持ちにも気付けた」と話した。

今年1月には商標登録を済ませ、全国展開に向け2000セットの製作を計画。製作費や各地での体験会開催費用などとして約300万円を要すると見込んでおり、CFの第1目標額を100万円に設定した。受け付けは8月1日まで。
10月12日の第80回芭蕉祭に合わせて伊賀市内で「出発式」を開く予定で、今後は松尾芭蕉ゆかりの地など各地で体験会を重ねていく方針。
「出して」と児童が校長に直談判
全国展開を決意したきっかけの一つには、寄贈先の小学校でゲームを気に入った児童が校長に「出してほしい」と直談判し、自らクラスに広めた出来事があったという。森永侑樹代表(34)=名張市立すずらん台小学校教諭=は「手にした人たちと一緒に広げていきたい。『言葉』で自分や誰かを幸せにできる子どもたちが増えるとうれしい」と語った。
CFの詳細や支援方法は、READYFORの特設ページ(https://readyfor.jp/projects/senseinokukai?sns_share_token=&utm_source=pj_share_url&utm_medium=social)で確認できる。

















