伊賀、伊勢の小中学校、高校などで美術教員として長年勤め、後世に名を残す画家ら多くの教え子たちに慕われた豊味平太郎さん(1909‐77)の没後50年記念展「もう一人の画家 豊味平太郎」が、8月9から15日まで、三重県伊賀市上野福居町のギャラリー「アートスペースいが」で開かれる。入場無料。
上野市馬苦労町(現・伊賀市上野西大手町)に生まれ、県師範学校を卒業後に地元の小学校などに勤務。終戦間近の1944年には陸軍予科士官学校の図学科教官として登用された。終戦後は阿山高等女学校、宇治山田高、伊勢高などに勤務し、退職後は故郷で幼児・児童の絵画指導に携わっていた。病気のため68歳で亡くなった時には、皇學館大美術科の助教授を務めていた。

地元では濱邊萬吉さん、荒木寛さん、松浦莫章さんらと親交が深く、上野市美術展(当時)の運営や審査、上野文化センターでの絵画教室などを通じて美術振興に尽力してきた。亡くなった翌年には伊賀と伊勢で作品展が開かれ、多くの教え子や友人らが足を運んだ他、妻・美代子さんの名で画集もまとめられた。
絵画と焼物
好んだ題材は、伊賀上野城や伊賀線の駅、四十九町の弁柄工場、仲間と通った曽爾の屏風岩や香落渓、58年の日展入選作品「講堂の午後」で描いた唐招提寺、阿修羅像を始めとした仏像など。今回は自宅に残る油絵やスケッチ、色紙などに加え、自身で成形し、友人の谷本光生さんの窯で焼いた皿など計50点前後を展示する予定。
主催する孫の尚平さん(59)は、作品展のタイトルに「もう一人の画家」と付けた。10歳まで一緒に過ごした「優しく穏やかな祖父」の記憶とともに、「教えたり親交があったりした著名な方々と並び、伊賀の美術界を盛り上げた中に、豊味平太郎という人がいたことを知ってほしい」と願っている。
時間は午前11時から午後5時(最終日は同4時)まで。
問い合わせは同ギャラリー(0595・22・0522)へ。









