【感謝状贈呈式に出席した(左から)真弓さん、福島さん、今村署長=名張市蔵持町芝出で】

 三重県警名張署は2月9日、特殊詐欺被害の未然防止でコンビニエンスストア「ファミリーマート名張松原店」(名張市松原町)の店長、福島聖仁さん(49)と、いずれもアルバイト店員の中井洋子さん(67)、福島真弓さん(46)、佐藤彩さん(20)、山口美海さん(19)、齊藤来夢さん(19)の6人を表彰した。

 同署と同店によると、1月14日午前10時ごろ、常連だという市内の70代男性が店内の山口さんに「メールを返信したい。代わりに打ってほしい」と相談した。真弓さんと一緒に男性の話を聞くと「1000円支払ったら5億円もらえるとメールが来た」などと説明。特殊詐欺を疑い、支払いの手続きを中止するように説得した。

 その後、男性は午後2時にも来店。「マルチコピー機で支払いの方法を教えてほしい」と話し、2人から事情を聞いていた中井さんと佐藤さんが対応を断った。同8時半にも「たくさん来るメールを止めるために返信したい」と来店、齊藤さんと佐藤さんが対応し、説得のため警察に通報した。

 この日、店を代表して福島さんと真弓さんが、同署の今村悟署長から感謝状を受け取った。福島さんは「お客さまのことを気に掛けるよう全員が努めている。すべてのスタッフが同じ対応ができたことがうれしい」と喜び、今村署長は「投資詐欺など新しい詐欺も出てきているので、引き続きご対応をお願いしたい」と感謝を述べた。

 同署によると、昨年に管内で発生した特殊詐欺被害の件数は3件、被害額は計約76万円。

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