【縁起物「吉兆」を作る住民たち=名張市鍛冶町で】

 三重県名張市鍛冶町の蛭子神社の祭礼「八日戎」を前に2月4日、縁起物の吉兆(けっきょ)づくりが始まった。同日から2日間で300本ほどを用意する。

 この日は朝から地元住民約20人が社務所などに集まり、作業にあたった。早春に芽吹くことから縁起が良いとされるネコヤナギの枝に、色とりどりの餅花の他、小判、米俵、ツル、タイなどを模した華やかな飾りを手際よく取り付けていった。

 20代の時から作業に参加しているという山本幸子さん(84)は「皆さんが幸せになるように、心を込めて作りました」と話していた。責任総代の山村紀生さん(82)は「3年ぶりに福娘による吉兆の授与をさせて頂く。商売繁盛やコロナの収束、家内安全を願い、お参りに来てほしい」と呼び掛けた。

 吉兆は3000円から3万円の計5種類で、昨年より100本ほど増やす。予約の受け付けは始まっており、既に半数以上は予約が入っているという。

 八日戎は7日正午から午後8時までが宵宮、8日午前10時から午後6時までが本宮。吉兆の他、熊手や箕など計約3000個の縁起物を用意する。当日は神社前の通りで交通規制があり、露店の路上営業が予定されている。恒例のハマグリ入り粕汁の振る舞いと七福神の舞の奉納は今年も中止する。

 縁起物の予約や問い合わせは同神社(0595・64・1000=午前9時から午後5時)へ。

八日戎のポスターを手にする福娘と神社関係者=名張市役所で

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