【茶室で梅澤さん(左)から茶にまつわる話を聞く参加者たち=名張市大屋戸で】

 正月を迎えたことを祝い、新年に初めて行う茶会「初釜」。三重県名張市大屋戸の梅澤比呂之さん(76)方では1月6日、招待を受けた約30人が、中庭の茶室で茶や菓子を堪能した。

 茶を趣味にする梅澤さんが「気兼ねなく親しむ機会を作りたい」と、3年前から毎年実施している行事。約50年前、新築に伴い設けた3畳ほどの茶室「一虚庵」で、3日にわたって開催している。

 この日、朝から梅澤さんの親類や仕事関係者らが次々と自宅を訪問。参加者は茶道の指導者が点てた薄茶を1椀ずつ味わい、まんじゅうや砂糖菓子に舌鼓を打った。その後、茶にまつわる話に花を咲かせていた。

 初めて茶室に入ったという50代会社員男性は「飲み方も分からず緊張したが、気楽にゆったりとしたひと時を過ごせた」と話し、梅澤さんは「作法にとらわれない自由な茶会を楽しんでもらえれば」と笑顔を見せた。

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