乳がん経験 ヨガで気持ち楽に

 「どん底の自分に生きる方法を教えてくれたのはヨガだった」。伊賀市陽光台のヨガインストラクター、石橋ゆかりさん(35)=写真=が自身の乳がん体験を基に、乳がん経験者と家族を対象に「乳がんヨガ」とおしゃべりを楽しむ会「乳がんコミュニティ」を開設した。
 乳がんコミュニティは、同市木興町で開くヨガ教室で月2回のペースで3月から開催。参加者からは「情報交換やコミュニケーションが図れる場所がほしかった」と早くも評判だ。
 石橋さんが乳がんと診断されたのは4年前。1月末に右胸にしこりを感じ、3月になって検査で訪れた三重大学医学部附属病院で告知された。「時間が止まった感じ」だったというが、父親の「何も心配しなくていい」という言葉に救われたと振り返る。
 翌4月に手術を受け、退院後は放射線治療と同時に、将来を考えて卵子凍結もすることにした。特に凍結のための通院では、「なんで、私だけ?」との思いを拭い去ることができず、更に当時は未婚だったため、精神的にもつらかったという。

自然治癒力

 それぞれの治療が落ち着いた8月末、セカンドオピニオンで訪れた四日市市内の病院で「自然治癒力」の話を聞いたのを機に、食べ物などを意識した生活改善に取り組み始めた。友人が教えてくれたヨガは自身に合っていたのか、長く続けることができた。何よりも気持ちが楽になっていたそうだ。
 定期的な受診を続けながらヨガにも傾倒。実技だけでなく座学も学び、2年前にはインストラクターの資格を取得し、実家でヨガ教室を始めた。その後も名張市などに教室を開き、幅広い年齢層の生徒たちを指導した。
 ヨガに加え、シルクタッチ整体も学び、整体セラピストとしても活動する中「いかに自分の体を無視してきたか」を反省したという石橋さん。
 「何か人のためになることはできないだろうか」「経験した人が伝えることはないだろうか」との思いが次第に膨らみ、乳がんヨガも習得、今回の開設につながった。
 昨年秋に結婚し、現在も乳がんの定期検査は欠かせないという石橋さんは「本音を話せる場、抱えていることから解放される意識の場になれば」と話している。
 問い合わせは石橋さん 電話090・7861・1194へ。

伊賀タウン情報YOU 2019年4月前半(745)号」より