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 一般会計補正予算に含まれている現庁舎の改修関連経費を巡り、伊賀市議会(定数24)の6月定例会最終日は26日、議員提案による同経費削除の修正案を賛成多数で可決し、合併特例債で複合施設化を目指す岡本栄市長は即座に審議をやり直す「再議」を申し入れた。改めて採決した結果は賛成が地方自治法で定める出席議員3分の2を下回り、議員提出議案が無効となる一方、議会は可決した原案のうち同経費の執行凍結を決議した。【再議で改めて経費削除の修正案に賛成で起立する議員ら=伊賀市議会議場で】

 国に交付申請する費用対効果の分析資料を作成するための業務委託料約498万円と、基本計画と基本・実施設計を一括発注する業務委託経費5238万円を補正予算から削除する修正案の採決は賛成13人、反対10人だった。予算に関する再議では過半数よりもハードルが上がって出席議員全員の3分の2が必要だったが、賛成した議員は修正案と同じ顔ぶれで、空森栄幸議長は反対に回った。
 改選前の2月定例会では同経費に対して反対18人、賛成1人だった。岡本市長は閉会後の取材で「今までは削除と否決が続いたが、議会の理解が深まったのかなと思う。凍結の決議は付いたが、改修予算は認められた」と4度目の提案で前進を強調した。
 補正予算の修正議案に対する採決結果は次の通り。敬称略。
【賛成】赤堀久実、生中正嗣、市川岳人、岩田佐俊、上田宗久、川上善幸、信田利樹、近森正利、中谷一彦、西口和成、福田香織、福村教親、百上真奈
【反対】北出忠良、北森徹、嶋岡壮吉、空森栄幸、田中覚、中岡久徳、宮崎栄樹、桃井弘子、森川徹、安本美栄子、山下典子
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