ジビエの有効活用を目指し、三重県立名張高校(名張市東町)の3年生16人が、鹿肉を使ったレトルトカレー「鹿肉ヘルシーキーマカレー」の生産資金を募るクラウドファンディング(CF)を9月28日、開始した。目標額は80万円で、期間は12月31日まで。
生徒らは「もみじびえプロジェクト」と名付け、昨年から授業の一環で、獣害やジビエの利活用について学んできた。地元の猟友会やジビエ開発に取り組む関係者らから話を聞き、捕獲された鹿の多くが食肉として利用されていない現状を知った。「命がもったいない」との思いから、鹿肉を使った商品の開発を考えたという。
農林水産省の資料によると、捕獲された鹿やイノシシのうち、食肉として利用される割合は約1割にとどまる。生徒らは、ジビエを食べてもらうことを通じて、こうした課題を知ってもらおうと取り組んできた。
カレーは昨年度、地元の農産物加工会社「イーナバリ」とカフェ「ideca」の協力を得て開発。鹿肉に伊賀牛やタマネギ、トマト、イチジクなどを合わせ、スパイスを効かせて鹿肉特有の臭みを抑えた。

昨年12月の試食会では108人が試食し、幅広い年代から好評を得た。今年2月には東京の三重テラスで企業のバイヤーらに披露。試食で寄せられた意見も参考にしながら商品化を進めてきた。
今年度は生徒が包装デザインや広報戦略、チラシ作成などの班に分かれて準備を進めた。一方、商品化に向けた資金が不足していたことから、今回のCFに取り組むことにした。
CFは寄付型で、5000円以上の寄付にカレー1袋、1万円以上の寄付に2袋を返礼品として贈る。
メンバーの江﨑祐太さん(17)は「スパイスが効いていて鹿肉特有の臭みも抑えられ、食べやすい。辛い物好きの人におすすめ」と笑顔。福井舞音さん(18)は「山に鹿の居場所が減って人里に出てきていることを知った。根本には人間の暮らしも関わっていると気づいた。駆除した鹿を廃棄するのではなく、おいしく食べてもらえたら」と話した。
CFはウェブサイト「Yellz」の「もみじびえプロジェクト」(https://yellz.jp/detail/240052/project/297/)から申し込める。









