再建への願い、お守りに込め 焼失本殿の木材で手作り 名張・宇流冨志禰神社

お守りを手にする中森宮司(右)と岡﨑さん=名張市平尾で

 4月に火災で本殿が全焼した三重県名張市平尾の宇流冨志禰神社(中森孝榮宮司)で、焼け残った本殿の木材の一部を使ったお守りが作られ、授与されている。参拝者の声がきっかけで生まれたもので、本殿の再建を願う思いが込められている。

 同神社では4月27日、1870(明治3)年に建てられた木造本殿(約50平方メートル)が全焼し、焼け焦げた柱などが残った。焼け跡を見た参拝者から「木の端っこでいいから授かりたい。ずっと持っておきたい」との声があり、これを受け、中森宮司の三女で禰宜の千佳さんがお守りとして残すことを考え、形にした。

火災で焼失した本殿(4月28日撮影)

 お守りには、本殿に使われていたヒノキの柱の焼け残った部分を使用。平尾地区の総代、生杉哲寛さんが長さ約7センチの木片に切りそろえ、中森宮司と千佳さんらを中心に一つひとつ手作業で仕上げている。白、ピンク、水色の3種類のオーガンジーの袋に入れ、これまでに計約500個を用意した。今後も数を増やす方針で、紫色も加える予定だという。

 お守りは、家内安全や災難除けを願って神棚や家の柱などに祭ったり、病気やけがから身を守るために身に着けたりする。金額は定めておらず、気持ちに応じて浄財を寄せてもらうようにしている。

3種類のお守り

 千佳さんは「普通のお札やお守りのように返納してもらわなくてもいい。本殿そのものが入っているので、たくさんの人の手に渡れば」と話す。

 同神社では、近く本殿再建に向けた委員会を立ち上げ、取り組みを本格化させる。中森宮司は「建物は失われても、この地に神さまは宿り続けている。一日も早い再建を目指したい」と話している。

お守りについて中森宮司に取材する岡﨑さん=同

※9月16から18日までYOUで職場体験学習に取り組んだ名張市立北中3年の岡﨑莉央さんが取材を担当しました

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