【野球部員たちと喜びを分かち合う西川内野手=伊賀市北山の神村学園高等部伊賀で、10月23日午後7時12分撮影】

 日本野球機構(NPB)のドラフト会議が10月23日、東京都内で行われ、三重県伊賀市出身で神村学園高等部伊賀(伊賀市北山)3年の西川篤夢内野手(17)が広島東洋カープから6位で指名を受けた。同日、指名の知らせを聞いた西川内野手は「日々努力してきて、夢がかなってうれしい。日本を代表する遊撃手になりたい」と抱負を語った。

 緑ヶ丘中出身の西川内野手は、小学3年から軟式の緑ルーキーズ、同5年から硬式の稲沢中央ボーイズ(愛知県)、中学1年からは大阪箕面ボーイズでプレー。神村伊賀では1年夏から公式戦に出場し、俊足好打の遊撃手、時には140キロ台の速球を武器に投手としてもチームを引っ張り、2年秋からは主将を務めた。右投げ左打ち、身長183センチ、体重77キロ。8月29日に日本高校野球連盟へプロ志望届を提出していた。

今年7月の選手権三重大会での西川内野手=伊勢市のダイムスタジアム伊勢で

 同日午後6時45分ごろ、同校で両親や野球部員らとともに指名を知った西川内野手は「この学校に来て、自分の考え方や取り組み方が変わった。環境や周囲のせいにせず、自分が『この学校を代表する選手になろう』と心に決めた」と振り返った。2年半の最も印象的な思い出として、1年秋に東海大会に出場したことを挙げ、「ワンチームで戦うことができ、とても良い経験になった」と話した。

 また、「小中と県外のチームで野球をさせてもらい、両親や家族にはたくさん迷惑もかけたが、高校では伊賀から甲子園に、そしてプロにと進路を決めていた。周囲から『伊賀からプロになれるわけがない』と言われ、悔しい思いをしてきたことがばねになったと思う」と心の内を語った。

 西川内野手は、喜びや苦労をともにしてきた同学年の野球部員、長尾羽海さん、濱村昌哉さん、洞出琉晴さん、粢優宇さん、奥平歩夢さんらと喜びを分かち合い、「自分がキャプテンになって、特に同級生の5人が背中を押してくれた。同級生で良かった」と感謝の言葉を述べた。

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