【大会で踊る森さん夫妻(提供写真)】

「ダンススポーツ」28年から国スポ公開競技に

 2028年の国民スポーツ大会(国スポ)から公開競技として実施されることが決まった「ダンススポーツ」。ともに選手として活躍し、指導者としても活躍するダンススポーツ選手の森晃士さん(46)、仁美さん(45)夫妻=三重県名張市西原町=に近況や展望を聞いた。

 2人は22年度から3年間、日本ダンススポーツ連盟(JDSF)のシニア準強化選手として、全日本選手権を中心に国内各地のグランプリ戦を舞台に活躍。しかし昨夏、森さんが大けがを負い、競技会に出場できなくなった。

 日常生活も不自由を強いられ、一時は「競技生活に戻るのは無理かも」と諦めかけたが、家族の支えや主治医、理学療法士のサポートも奏功。約1年後の今夏にはマスターズ大会で決勝に進出し、9月の愛知大会では優勝を果たした。来年から競技会への本格復帰を目指し、リハビリとトレーニングに励む中、「皆さんへの恩は、日本一になることで返したい」と誓っている。

 三重県内の現状では、28年の国スポを迎えても少年(中3から高3)区分に該当する選手がいないといい、ジュニア世代の育成が急務となっている。2人は「ダンススポーツの魅力は、10種類あること。王道のワルツ、タンゴに始まり、サンバ、パソドブレといったラテン種目まであり、音楽に合わせて多彩な表現ができる」と魅力を語る。

 森さん自身が会長を務める名張市ダンススポーツ協会が一丸となり、伊賀地域から県代表選手を発掘・育成する取り組みが今秋から始まる。

- 広告 -