【切り出したヒノキを整える講員ら=名張市赤目町一ノ井で】

 奈良・東大寺二月堂の修二会(お水取り)で使うたいまつを作る「松明調製」が2月11日、三重県名張市赤目町一ノ井の極楽寺(中川拓真住職)であった。地元住民でつくる伊賀一ノ井松明講の講員ら約100人が参加し、小雨が降る中、作業に励んだ。

伐採したヒノキを山から運び出す名張高サッカー部員=同

 修二会は平和や五穀豊穣などを祈る東大寺の重要行事で、使用するたいまつの奉納は鎌倉時代から続くとされる。この日の作業には講員の他、有志団体「春を呼ぶ会」や名張高サッカー部員らも加わった。

 参加者は朝から寺近くの通称「松明山」に入り、樹齢約120年のヒノキ(高さ30メートル以上、幹の直径約40センチ)を伐採。丸太を切り分けてふもとまで運んだ。

 寺では中川住職による法要が営まれ、その後、チェーンソーや斧、なたなどを使って、長さ36センチ、幅約9センチのくさび形に整えた。講長の森本芳文さん(75)は「東大寺に奉納することは、私たちにとって誇り。若い方々にも協力していただき、ありがたい」と話した。

 作業には地元住民とともに東大寺の僧侶も参加した。上院副院主で塔頭・総持院住職の上司永観さん(29)は「多くの皆さんに大切な行事を支えていただき、ありがたい。私自身も身が引き締まる思い」と語った。

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