【作品や道具を紹介する福地さん=伊賀市で】
テーマは「暮らしの原点」
墨をすったり紙に文字を書いたりする一連の行為から、自分が感じたことを作品にする「五感書」に取り組んでいる、三重県伊賀市希望ヶ丘の書家、福地幸さん(60)の作品展「福地幸の五感書+imagine『土』展」が、9月2から8日まで同市上野福居町のギャラリー「アートスペースいが」で開かれる。入場無料。
小学生のころから習字を習い、2002年には、書道専門誌の発行で知られる日本教育書道研究会(和歌山市)の師範となり、会派展や県展などに出展してきた。
大きな転機になったのは12年。書家・アーティストとクリエーター契約を結び、室内装飾としてふすまやびょうぶに描かれ親しまれてきた書を現代風インテリアにと提案するギャラリー「キャレモジ」(東京都)のソムリエに認められ、それ以来、自らの作風を「五感書」と呼ぶようになったという。
今回の作品展は「古来、紙の無い時代に地面にメッセージを描いた人間の暮らしの原点」がテーマ。琉球漆喰と墨を混ぜた生地に、アシの葉や枝で作った筆で曲線を描き、金粉で装飾した、高さ52センチ、幅40センチの抽象的な書や、65センチ角の大作など、約40点が並ぶ。
作品展は午前11時から午後6時(最終日は同4時)まで。
問い合わせは同ギャラリー(0595・22・0522)へ。
トークイベント
会期中の6日には、今回の出品作の漆喰を提供した左官職人の杉本幸樹さん、7日には、自然環境を考える団体「杜の財団」の奥田美和子さんとのコラボトークイベントがある。時間は両日とも午後2時から同3時で、参加無料だが、予約が必要。定員20人。予約、問い合わせは福地さん(090・4162・0266)へ。
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