【基本構想の答申を提出した藤田委員長(中央)と四辻副委員長(左)=伊賀市役所で】

 三重県伊賀市の美術博物館建設準備委員会は4月23日、新しい芭蕉翁記念館の機能を含む施設の建設候補地は同市上野丸之内の桃青中跡地が優位とする基本構想を岡本栄市長に答申した。

 同委員会は昨年7月から計5回の会合を開き、検討を進めてきた。市長への答申には藤田真一委員長(関西大名誉教授)と四辻秀紀副委員長(名古屋経済大特別教授)が出席した。

 答申後、藤田委員長は「記念館はかなり古くなっている」と指摘し、委員会の意見として資料を保存管理する収蔵庫がない点と俳諧関係以外の学芸員がいない点が喫緊の課題だと伝えた。

 諮問した岡本市長は答申を尊重するとした上で、美術博物館の建設は「未来の人たちに対する一つの大きな投資。経済的観点から判断するものではない」などと述べた。

 また、桃青中跡地で美術博物館を建設するには都市計画法で定める用途地域の変更手続きが必要になる点について、岡本市長は「県に理解を求めていきたい」と答えた。

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