【文化祭に向けて作品を選ぶ会員ら=伊賀市猪田で】

 約30年前に発足し、猪田地区市民センター(三重県伊賀市猪田)で60代から80代の男女6人が、名張市の藤田徳宏さんを講師に迎え熱心に筆を動かしている。

 普段は月1回の活動日に、半紙2枚の手本を基に練習する他、宿題として書いてきたものを次回講評してもらい、一部を同センターの廊下に貼り出す。毎年10月には猪田地区文化祭に出展する作品を藤田さんが選び、京都の表具店で掛け軸に仕立ててもらうそうだ。

 初心者は基礎から教わることができ、手本もそれぞれのレベルに合わせたものを藤田さんが選ぶという。入会して約10年、「いつも初心者の気持ちで書いている」と話す山中まりやさん(76)は「秋には菊が色付き、良い色になってきた」という意味の「秋菊有佳色」という作品を書いた。

 発足当初から参加している谷本桂子さん(86)は「小学校の時に榊莫山先生に勧められてここに来た」、中森美代子さん(86)は「昔は市の美術展にも出していた。表具にしたものは床の間に掛けている」と感慨深げに話す。

 代表の山本陽子さんは「皆わいわい言いながら和やかな雰囲気で活動している。興味のある方はぜひ一緒に」と呼び掛けた。

 活動は第2水曜午前10時から正午まで。会費は月1500円。地区外からの参加、年度途中の入会も可能。

 問い合わせは同センター(0595・21・3533)へ。

2023年11月25日付856号10面から

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