【防犯訓練の様子=伊賀市平野東町で】

 三重県伊賀市で12月15日、コンビニエンスストアを狙った強盗事件の発生に対応するための防犯訓練があった。店員の対応力と防犯意識の向上が目的で、伊賀署員4人と見学者を含む店舗関係者約20人が参加した。

 訓練はセブンイレブン伊賀平野東町店で実施。犯人役の男性署員が模擬拳銃を所持して店内に押し入り、現金を強奪して車で逃走する想定だった。

 カウンター内にいた女性店員(27)は犯人役から模擬拳銃を突き付けられ、「はよ金出せ」などと何度も怒鳴りながら現金を要求された。女性店員は終了後、「訓練と分かっていてもびっくりして頭の中が真っ白になった」と感想を話した。

 防犯訓練の後、店員らは水入りのカラーボールを投げつける練習にも参加。講評では同署生活安全課の田中槙一課長が「年末にはコンビニ強盗のような犯罪が増える傾向にあり、店員が1人や2人の時に狙われやすい。一番大事なのは自分の命を守ること。犯人を刺激せず、人相や着衣、逃走手段を記憶して警察に伝えてほしい」と話した。

 同署によると、県内で起きたコンビニ強盗の件数は今年1月から11月末現在で4件。うち3件は午後10時から翌日の午前7時までの間に発生したという。

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