【会場に展示された折り紙の人形=名張市百合が丘西5番町で】

 三重県名張市百合が丘西5番町のサービス付き高齢者向け住宅「百合ヒルズ」のはなの里ホールで、入居者らによる初の作品展が10月31日まで開かれている。観覧無料。

 作品展では、百合ヒルズと、近くの特別養護老人ホーム「第2はなの里」に住む80、90代の計12人が、刺繍や書、水墨画、切り絵、折り紙人形、俳句など計約80点を出品。ある入居者から「趣味で作った作品を飾ってほしい」と話があったのをきっかけに、実現した。

 刺繍はピアノクロスの他、無地の日傘に黄色の花のデザインを施した立体的な作品もある。制作した女性は、子どもの道具などを作っていくうちに刺繍がどんどん好きになっていったといい、「根気のいる作業で、好きじゃないとできない」と話した。中には40年前から作り続けた作品もあるという。

 折り紙で作られた手のひらサイズの4体の人形は、とがった帽子や傘を身に着け、顔を除くほとんどが折り紙で精密に作られていた。

 水墨画で最も大きな作品は縦約1・4メートル、横約1・6メートルの4枚で、京都の銀閣寺や平等院などが描かれている。

 作品展は18日から開催されており、入居者同士の交流の場にもなっている。百合ヒルズの管理者、細田裕子さんは、夏から計画を進め、ホールの形も生かして作品が奇麗に映えるよう意識して展示したと話す。「全てがおすすめで、個性がある力作。たくさんの方に見て頂きたい」と来場を呼び掛けた。

 一般の観覧時間は午前10時から午後4時まで。

 問い合わせは百合ヒルズ(0595・62・1234)まで。

刺繍を施した日傘などさまざまな作品が展示された会場=同

※記事は10月19、20日に職場体験に取り組んだ名張市立北中2年の2人が取材、作成しました。

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