【オオサンショウウオの帽子をかぶる北川市長(左)=名張市役所で】

 三重県名張市内に生息する国の特別天然記念物・オオサンショウウオをモチーフにした帽子を、ウェットスーツなどの製造会社「泉フィルター名張工場」(同市瀬古口)が制作し、10月19日に同市役所の北川裕之市長に贈った。28日と29日に和歌山県古座川町で開催される「第18回日本オオサンショウウオの会」で、北川市長がかぶって名張をPRするという。

 同社は市のふるさと納税返礼品として、釣りなどの際に冷たい水や石などから体を守るタイツなどを提供している。帽子は同社製品のウェットスーツの素材を使って今年9月ごろから制作開始。赤目四十八滝の景観をイメージした青と緑色の帽子に、全長57センチの取り外し可能なオオサンショウウオの人形を乗せた。

 中心となって制作したのは、オオサンショウウオが好きというパート従業員の大西寛子さん(50)。大西さんによると、4本指の前足やつるつるとした表面にこだわったそうで、複数の小さなオオサンショウウオが付いた帽子なども作った。

 日本オオサンショウウオの会は、研究者や保護団体らが情報交換し、研究内容などを発表する場。毎年開催地が変わり、同市は2007年に一度開催地に選ばれている。

 市は25年の第20回大会の開催地に立候補するという。北川市長は「アピールの場で帽子をかぶって、名張がどれだけオオサンショウウオを大事にしているか、強く訴えていきたい」と話していた。

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