【5月25日から放流量が増加している川上ダムの下流側=伊賀市阿保】

 今年3月に完成し、試験湛水が続いている三重県伊賀市の川上ダムが、6月中旬から10月中旬までの洪水期に備えて貯水容量を確保するため、5月25日から6月15日まで放流量を増やしている。管轄する水資源機構木津川ダム総合管理所では、水位が上昇する下流域で河川内へ立ち入る際は注意するよう呼び掛けている。

 同ダム管理所によると、5月25日現在の貯水率は約75%(標高約269メートル)で、今後段階的に洪水貯留準備水位(同260・7メートル)まで低下させる。ダム下流で最も近い比土観測所(同市比土)の水位は、25日午後4時時点で平常時より約40センチ上昇していたという。

 完成後、水位を下げる作業は初めてだといい、同ダム管理所では市青山支所など下流域の関係諸機関へ周知している。

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