【過去の上野天神祭や名阪上野ドライブインなどを描いた作品を披露する田村さん=津市で】

鬼・だんじり 駅や棚田も

 「伊賀は単なる古い町ではない。景観に風情があって秀逸」。三重県津市一身田大古曽の画家、田村公男さん(69)が、伊賀地域の風景や祭りなどを題材とした絵画の個展を、10月22日から30日まで伊賀市上野福居町のギャラリー「アートスペースいが」で開く。入場無料。

 青年期から絵画に親しみ、53歳で団体職員を早期退職後、自宅で美術教室を開いた。講師を務める津市内の公民館講座では生徒を連れて伊賀地域へ出向くこともある。伊賀はもちろん、金沢、松江など城下町の風情が気に入っていて、市街地でも農村部でも現地へ道具や画材を持参し、その場で仕上げるのが田村さん流だ。

 初個展は21歳の時で、今回は自身62回目、同ギャラリーでは3年ぶり3回目。通常開催が予定されている上野天神祭(同21から23日)に合わせ、同祭に登場する「ひょろつき鬼」や「だんじり」、西山の棚田、伊賀鉄道の駅、今春閉店した名阪上野ドラインブインなど計57点を出品予定。

 コロナ禍でも月1回ほどは伊賀へ足を運ぶそうで、「暮らしがあり、通りを一歩入れば風情がある。何気ない中に歴史の重みや情緒を感じる」と個展を心待ちにしている。

 時間は午前11時から午後6時(最終日は同4時)まで。24、26、28日は作家不在。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・22・0522)まで。

2022年10月22日付830号16面から

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