【作品を紹介する元永さん=伊賀市三田で】

 三重県伊賀市三田のアトリエを拠点に創作活動を続けるアーティストの元永紅子さん(53)の市内初となる作品展「-朱ト赤ト紅カラ生マレタ女ノ子-」(伊賀市文化都市協会主催)が、10月1日から31日まで武家屋敷の入交家住宅(同市上野相生町)で開かれる。

 元永さんの父で同市出身の画家・定正さん(1922~2011年)の生誕100年記念イベントの一環。会期中はタイトル通り、「赤い作品ばかり」を出展予定で、今回のために事前に何度も会場へ足を運び、「建物に溶け込むような作品を制作したかった」という。アクリル絵の具の“線”を1本ずつ紡いだ平面作品十数点と、シルバーなどで作ったジュエリー「かけらブローチ」などが並ぶ。親子3人同時開催

 また関連企画として、定正さんの展覧会「一寸さきは光~伊賀が生んだ美術の滑稽~」が史跡旧崇広堂(同上野丸之内)で、母で美術家の中辻悦子さんによる人型のフローティング作品数十点を飾る展覧会「中辻悦子と元永悦子 私は悦子」が武家屋敷赤井家住宅(同上野忍町)で同期間中に開かれる。

 時間は3会場共通で午前9時から午後4時半まで。8、9、10の3日間は午後8時半まで。入場無料だが、定正さんの展覧会のみ500円(高校生以下無料)。いずれも火曜休館。

 元永さんは「父は生まれ故郷の伊賀が大好きだったので、きっと喜んでいると思う。2人展はかなわなかったが、親子3人での同時開催は本当にうれしい。できるだけたくさんの方に3会場とも見てもらえたら」と始まるのを心待ちにしている。

 問い合わせは同協会(0595・22・0511)まで。

2022年9月24日付828号19面から

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