【宇治山田商-近大高専 5回表宇治山田商一死2、3塁 適時打で走者が1人還り、返球がそれる間にもう1人生還(近大高専の捕手・川瀬君)=伊勢市楠部町で】

 「第104回全国高校野球選手権三重大会」の1回戦9試合が7月9日、伊勢市のダイムスタジアム伊勢(市営倉田山公園野球場)など4会場で行われた。近大高専(名張市)は宇治山田商(伊勢市)に中盤まで大量リードを許すも、終盤に7点を返し怒涛の追い上げをみせたが、9-12で敗戦。明野(伊勢市)と対戦した名張(名張市)は初回の大量失点が響き、1-5で敗退した。

 近大高専は1点を先制された初回、川瀬羽駈君(2年)の適時打で2点を返し逆転に成功するが、2回に満塁から走者一掃の三塁打、5回にも三塁打からの適時打などで差を広げられ、5回終了時は2-11と9点差。6回、満塁から4番・森澤蒼太君(同)の走者一掃の二塁打で3点を返すと、7回も阪口晃大君(同)、森澤君の適時打などで4点を挙げ、2点差に。しかし、8回に相手4番にソロ本塁打を浴び、振り切られた。

同6回裏近大高専 二死満塁から走者一掃の二塁打を放った森澤君

 近大高専の重阪俊英監督は「リードされた状況でも、もう一度自分たちに流れが来ると信じて、しんどい展開でもよく踏ん張ってくれた。『攻めきれなくても何とかなるだろう』では何ともならないこと、勝ちにこだわることが実感できたと思う。(森澤君の3点二塁打は)打てない時期もあったが、4番の意地を感じた」と試合を振り返った。

明野-名張 7回表明野二死2塁 右安打で走者が本塁を突くもタッチアウト(名張の捕手・岩江君)=同

 名張は強い雨が降り始めた初回、相手の2番から打者6人に4安打2四球と攻め続けられ、5点を先制される苦しい立ち上がり。打線は3回まで走者を出せず、6回まで1安打に封じられる。先発の中平航太君(3年)、2番手の牧本隼君(同)も2回以降は明野打線に点を与えず、7回に中村修人君(同)の適時打で1点を返すが、初回の失点が最後まで響いた。

 試合後、名張の諸木康真監督は「投手陣は雨で制球が難しい中、一生懸命よく投げてくれた。5点を取り返そうと声を出し合い、皆でつないで1点を返すことができた。チームの力は出せたと思うが、練習でやってきたことを試合でも出し続ける難しさを痛感した」とコメントした。

同 7回裏名張二死1、3塁 チーム唯一の得点となった適時打を放つ中村君=同

 9日にドリームオーシャンスタジアム(県営松阪球場)で予定していた3試合のうち津‐桑名工、四日市商‐久居農林の2試合が雨のため中止となり、10日に順延。同会場で10日に予定していた伊賀白鳳‐相可、上野‐尾鷲の2試合は11日に行われる。四日市、津、伊勢の各球場は10日以降も予定通り実施される。

※試合結果詳細は「伊賀・名張の高校野球応援ブログ」(http://blog.livedoor.jp/iganabari_baseball/)に掲載(速報ではありません)

- Advertisement -