【自身の作品を紹介する板野さん=名張市で】

 「没頭すると1日中、時間を忘れて描くこともある」。旅先で出会った風景の絵をライフワークにしている、三重県名張市つつじが丘北8番町の板野和郎さん(71)は、太平洋に面した大王崎などで知られる志摩市大王町波切周辺を始め、近隣の景色をパステルで描き、グループ展やコンクールに出品を続けている。

 長年通勤していた大阪の職場を早期退職したのを機に絵を描き始めた。「駅を降りた時に初めて見た景色をさっと描けたら」と思ったのがきっかけだった。54歳から12年間、「絵の心を教えてもらった」という津市の絵画講師のもとへ月2回通い、当初は水彩画を学んだが、講師の勧めもあってパステル画に転向、最近では油彩も始めた。

 名張水彩画会、名張市美術作家協会の一員で、グループ展や市美術展、市民センターでの催しなどに出品し昨年の市美術展では、波切の石垣を描いた「凛と佇む」で市長賞、今年の三重県展では波切の石の階段を描いた「つづらおる」で「すばらしきみえ賞」を受賞した。

 今秋は市美術展(10月20日から同24日)、名張水彩画会の作品展(同21日から24日)に出品予定で、「今は音楽も聴いたりしながらゆっくり絵を描く時間があり、至福の時。今後、気心の知れた絵の仲間たちとグループ展を開けたら」と話した。

2021年10月9日付805号20面から