【2019年の上野天神祭の様子。左は巡行するだんじり、右は鬼行列の「ひょろつき鬼」】

 三重県伊賀市の秋の伝統行事「上野天神祭」の地域振興実行委員会(会長=岡本栄伊賀市長)は7月26日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今年の鬼行列・だんじり巡行を中止すると発表した。見物客らの感染防止対策が極めて困難なことなどから昨年も開催を断念しており、巡行中止は2年連続となる。

 発表によると、だんじりや鬼面などを所有する各町では、土日に当たる10月23日午後1時から同4時までと24日午前10時から午後4時まで、伝統文化継承行事として、祭りばやしの演奏やだんじり・鬼面の展示などを行う予定。だんじり会館(同市上野丸之内)に展示しているだんじり3基の入れ替えは両日に実施し、24日の神幸祭のみこし巡行は、規模を縮小して実施するという。

 400年以上の歴史があるとされる同祭は国指定重要無形民俗文化財で、2016年にはユネスコ無形文化遺産にも登録された。例年、3日間で延べ約10万人の見物客が訪れる、伊賀地域を代表する秋祭りとして知られ、16年までは10月23、24、25日に、17年からは同25日に近い金・土・日曜に行われている。

 鬼行列やだんじり巡行などを取り仕切る上野文化美術保存会の中村晶宣会長は「非常に残念。2年続けて巡行ができないなか、おはやしの演奏や鬼行列など、人が関わるソフト面の継承をどうやっていくか、考えていかなければと思う」とコメントした。