三重県は5月12日、名張市2人、伊賀市1人など県内49人(四日市市発表分17人含む)の新型コロナウイルス感染が確認され、2人が死亡したと発表した。四日市市の私立高校「大橋学園」では生徒5人の陽性が判明し、県内73例目のクラスター(感染者集団)に認定された。また。4月下旬以降に陽性が判明した162人(無症状者26人含む)の変異株感染も確認された。県内の感染者は延べ4265人、死者は95人、変異株感染者は802人となった。

 発表によると、感染者の市町別内訳は、四日市市17人、津市6人、鈴鹿・松阪・熊野市が各3人、いなべ・桑名・名張市と菰野・度会町が各2人、伊賀・亀山・伊勢・鳥羽・志摩市と川越町、非公表が各1人。12日時点の県内の確保病床437に対する使用数は203、使用率は46・5%、うち重症者用は確保病床61に対し使用数12、使用率は19・7%となっている。

 クラスターが発生した四日市市の高校では、8日に鈴鹿市在住の女子生徒1人の感染が判明し、生徒・教職員89人を対象とした接触者調査で、新たに四日市市・津・鈴鹿・いなべ市在住の男女生徒5人が陽性と判明。これまでに48人は陰性が確認され、33人が結果待ち、2人が未検査となっている。県と同市では、陽性が判明した生徒の家族や友人などの接触者調査を進めている。

 伊賀市の20代男性(会社員)は、3日の熊野市での食事会を端緒とするクラスターで判明した感染者と6日に食事をともにし、その前後に接触があった家族・親族ら6人の接触者調査が進められている。名張市の50代女性(自営業)は、4月25日に陽性が判明した20代女性の同居家族で、濃厚接触者はいないとみられる。感染経路のわからない70代男性(会社員)は4月下旬に発症し、5月11日に陽性と判明。現在、接触者調査が進められている。

 津市の企業で発生したクラスターでは新たに30代男性1人、度会町の老人福祉施設でのクラスターで60代女性職員1人が再検査で陽性に。伊勢市内の企業でのクラスターでは30代の女性従業員1人が同じく再検査で陽性となり、既に感染が確認されている30代男性従業員の同居家族2人(80代男性、70代女性)も陽性と確認された。

 8日に30代男性教職員1人の感染がわかった県立松阪工業高では、新たに松阪市の60代男性教職員が検査で陽性となったが、学校関係での新たな濃厚接触者はいないとみられる。他に、津地方管内の裁判所に勤務する60代男性や、陽性者の濃厚接触者として検査を受けていた津市建設部津北工事事務所勤務の40代女性も検査で陽性が確認された。

※5月12日午後6時20分追記

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